口腔外科

口腔粘膜疾患とは

歯科医院の治療のイメージは、むし歯・歯周病・被せ物・入れ歯の作製などが浮かびますが、歯や歯肉と近接している頬の粘膜や舌・唇なども歯科の領域となります。このような口腔粘膜に発生する病気を「口腔粘膜疾患」と総称します。

身近なものでは口内炎などが挙げられますが、ヘルペス や帯状疱疹などウイルス感染による口内炎もあります。

また、原因は不明ですが、口腔粘膜に白いレース状のカーテンのような模様が生じる扁平苔癬やカンジダ菌というカビの一種による感染の口腔カンジダ症、「前がん症状」とされている白板症など様々な口腔粘膜疾患が挙げられます。

診断の確定に病理検査が必要になる場合がございますので、連携している歯科大学附属病院、または病院口腔外科への紹介させていただく場合があります。

  • 口腔白板症
  • 口腔扁平苔癬

お口の中にも「がん」はできるの?

がんという言葉は皆さんもご存知の通り、3大疾病のひとつで生命を脅かす病気のひとつです。 がんは胃がんや肺がんのように身体全身にできるものですが、お口の中にもできます。 お口の中にできるがんを「口腔がん」といい、口腔がんは歯茎や頬の粘膜、舌や口蓋、喉など様々なところにできる可能性があります。発生頻度は、がん全体の1〜3%程度と言われています。

「口内炎が治らない。」「歯茎が腫れて血が出る。歯周病かもしれない。」「入れ歯が合わなくて傷が治らない。」「歯が舌にこすれていつも痛い。」「粘膜がヒリヒリしている。やけどしたかもしれない。」などといった症状から口腔がんが発見される事が多いです。

  • 口腔がん(歯肉がん)
  • 口腔がん(舌がん)

口腔がんの発症しやすい条件

  • 喫煙

    喫煙・ニコチンやタールなどの毒素と、熱の影響で発がんするとされています。

  • 飲酒

    飲酒・アルコールを分解する酵素を生まれつきどれくらい持っているかで発がん率に影響されると言われています。

  • その他

    口腔内環境・尖った歯、傾いた歯、乱杭歯(叢生)、合わない入れ歯やブリッジなどで粘膜を常に噛んでしまったり、擦り傷つけていると発がんする可能性が高いとされています。

口腔がん検診のご案内

お口は食べたり、会話をしたり、食事を味わったりと機能的にも重要な器官ですし、人目に触れるお顔の一部であるため、健康的な見た目を保つ上で大変重要な役割を果たしています。

口腔がんができるとこれらを失う可能性があり、人生の質(QOL)の低下に繋がりかけません。また、日本では年間約6000人がかかり、約3000人もの方が死亡しているとされています。一番重要なことは、早期発見に繋がる歯科医師による定期的な口腔がん検診の受診と歯科衛生士による口腔内を清潔に保つケアです。

定期的な検診で、お口の健康を保ちましょう。

親知らずの治療

親知らずの生え方

01.まっすぐ正常に生えている

正常な生え方の親知らずは、対合する歯と咬み合っている状態ですので、親知らずに何らかの問題がない場合は抜く必要はありません。

02.一部が露出したり、斜めに生えている

親知らずが斜めや横向きに生えると、その一部分だけが口腔内に露出することがあります。この場合、清掃性が悪く、むし歯や歯周病に発展し、痛みを引き起こします。

03.完全に埋まっている

完全に骨の中に埋まっているケースです。この場合、親知らずは口腔内に露出していないため、むし歯や歯周病の原因となることはあまりありません。

親知らずのリスク要因

智歯周囲炎の原因となる

親知らずの歯質の一部が露出すると、一番奥の清掃性が悪い場所のため、周囲の歯肉が不潔となり炎症をおこします。体の抵抗力が落ちると、炎症が急性化し広範囲に波及するため、開口困難や顔面に及ぶ腫脹、激しい疼痛を引き起こす原因となります。

親知らずとその前の歯がむし歯になりやすい

親知らずが、前の第二大臼歯にぶつかって斜めに生えていると、歯と歯の間に汚れがたまりむし歯をつくりやすくなります。親知らずの存在が原因で、第二大臼歯をいっしょにむし歯にしてしまうことは、絶対に避けたいことです。

歯並びの不整の原因になる

親知らずの存在は、歯を前に押していく圧力となるため、歯並びのズレの原因となります。前歯が重なってきたり、前に出てきて、歯並びのズレを実感することがありますが、これは審美性の問題だけでなく、顎関節の障害を引き起こし噛み合わせを悪くします。

智歯(親知らず)の存在は、上記のようなリスク要因となり、様々な問題を引き起こす可能性がありますから、口腔内を十分に診査した上で、必要とされる場合には抜歯をお勧めします。

親知らずの移植

どこかの歯が悪くなって抜歯となった場合に、健康な親知らずをその部分に移植することができます。移植において最も重要な組織は歯根膜です。

歯根膜とは、歯を支える骨と歯根の間にあってクッションの役割をしている繊維組織で歯周靭帯とも呼ばれます。歯根膜には再生機能があり、移植先で骨組織を作ることが出来ます。また、骨組織だけでなく歯周組織の再生も期待できます。親知らずの移植はアレルギーの心配がなく、咬む力のコントロールがしやすいという利点がありますが、条件を満たした歯がないとできない治療です。

親知らずの抜歯

親知らずが斜めに生えていたり、一部しか露出していない場合も多く、こういった場合は、通常よりも抜歯が難しくなります。難症例の場合、設備の整った大学病院にご紹介するケースがあります。

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